【雑談】都市伝説と化した男

みなさん「都市伝説」というのはご存知ですよね。

口裂け女」とか、「100㌔ババア」とか、「おっぱい丸出し男」とか、そういうやつですね。

まあおっぱい丸出し男は今私が適当に考えたやつですけど。

 

今回は、私が経験したとある都市伝説についての話をしたいと思います。

 

私の通っていた千葉県のO高校はですね、非常に歴史が古い学校で、隣接している文化財のお城の、かつて二の丸があった所に建っているんですよ。だから校舎の窓からは天守閣を間近に望むことができます。

まあそんな環境だからか知りませんが「落ち武者の霊が出る」だとか、「夜、地学室から弓道場を見下ろすと女性が弓を向けてくる」だとか、そんなのがいっぱいあったので、それらをまとめた

「O高校七不思議」

というものが存在したんですよ。

 

んで、ここからが本題です。

私が高校3年生の時、そのO高校七不思議のひとつに遭遇したことがあったんですよ。

 

これは知っている人も多いんじゃないでしょうか。

 

「ペーパーQ」という怪談なんですけど。

 

「ペーパーQってなんぞや?」っていう人に説明をしておきます。

私が高3の春から卒業するまでのおよそ1年間、学校中のすべての男子トイレのトイレットペーパーに、不定期的に奇妙な文章が書き置きされるという事件があったんですよ。

1年生から3年生のトイレから特別棟のトイレまですべてのトイレですよ。それなりの数にはなります。

 

そんなそれなりの数のトイレの、すべてのトイレットペーパーに

 

「汚れちゃったのはどっちだ?世界か、君のお尻か」とか、

 

「宿題忘れた俺には便座すらも冷たい」

とか、割とくだらない文章が、「ペーパーQ」というサインと共に書き連ねてありました。

 

まあそれが一定期間続けば少しは話題になりますよね。私のクラスでも

「ペーパーQって誰だよ?」

「男子トイレにしかないんだから男子だろ」

「1、2年のトイレにもあるらしいぜ」とかザワついていました。

 

そしてここでほくそ笑んでいたのは私です。なぜなら何を隠そう、

 

ペーパーQとは私だったからです。

 

わざわざ毎朝6時半に学校に行って、馬鹿みたいな文章を学校中のトイレ回って書いていたのは私です。

こういう謎の行動力を発揮するのが私という人間なんですよ。

もう〜その時は自分の作った都市伝説がじわじわと広まっていくのがもう楽しくて楽しくて仕方がなかったですね。

 

しかしある日、「その時」はついにやってきました。クラスの男子の1人が

「こんな変なことするの御宿しか居なくね?」

と言い出したんですよ。ヤバい!と思いましたね。

 

前にも言ったかもしれませんが、私は買い物カゴの中の商品を裏返したり、美容室の会話が苦手で自分で髪を切ったりとか、変なところで人目を気にするんですよ。そのくせ意味わからん自撮りの動画とかはSNSに余裕でアップ出来るんですけど。我ながら謎な男です。

 

まあそんな私ですから、もしペーパーQが私だとバレて周囲に好奇の目で見られてしまったら…なんてことを考えたらそれはそれは恐ろしかったですね。

だから「いや〜!受験生がこんなことする訳ないでしょ!」って必死に弁解しました。自分で言ってて悲しくなりましたが。

 

ですがそんな努力も虚しく、突然にして私のペーパーQとしての活動は終わりを告げることになりました。

 

模倣犯が現れたのです

 

私は今まで「だれも傷つけず迷惑もかけないただのくだらない文章」を書くように心がけていました。

しかしある日いつもの様に私が早朝にトイレに行くと、そこには

 

「○○先生ってうざくね?」

 

という文章がありました。

は?おまえ、フルボッコだドン。

私はすぐにそのペーパーを破り別の文章を書き込みましたが、「もうこの活動も限界だな」と感じ、次の日からペーパーに文を書くことをやめました。

まあその後数日は模倣犯による中傷文章が書かれていないか監視だけして、ペーパーQの都市伝説が消えていくのを見守った次第です。

 

節度を知らないロマン皆無のウンコマンの尻拭いをしたせいで(ペーパーQだけに)私の都市伝説活動は台無しにされてしまったわけですが、まあ、O高校七不思議のひとつは俺が作ったんだよ、ってことを言いたかっただけです。完全に忘れられてしまったら都市伝説は死んでしまいますからね。

 

O高校の現役生よ、男子でも女子でもいい、誰か俺の無念を晴らすためにペーパーQを引き継いでくれ。

 

まあ、そんな感じです。